住まいづくりと建築士
 

家が欲しいと思ったときに、あなたはどうしますか?住宅雑誌を買う、近くの住宅展示場に行く、家を建てたという友人に電話する。いろいろな行動をとられる事と思います。しかしながら、いろいろな情報が氾濫している中、あなた自身のライフスタイルにぴったりとあった家というのを探し出すというのは、非常に難しいというのが現状です。そんな状況の中、あなたの立場にたって、一緒になって、住まいづくりを考えてくれるのが建築士なのです。
 ところが、普通は、果たして建築士がどういう仕事をして、どこにいて、何をやってくれるのかわからない、という人が多いのは事実だと思います。ここで、建築士とは、いったい何をして、何のためにいて、どうしたら良い家ができるの、という疑問に答えていきたいと思います。

 
 


    目 次
建築士は、住まいの総合アドバイザー
建築士の仕事
建築士制度

建築士の探し方
設計とは
工事監理とは
建築士による工事監理の業務内容

第三者工事監理のすすめ
建築士の費用
建築士事務所・設計事務所の訪問の仕方
建築士の実状とこれから
 
 
 
 
建築士は、住まいの総合アドバイザー

 住まいづくりに従事する人には、いろいろな人がいます。大工さん、左官屋さん、現場監督、デザイナーなど。それぞれ、何十人という専門の人がいて、家ができてゆきます。そこで、建築士というのは、どう言ったらいいかというと、ずばり、“住まいの総合アドバイザー”と言っていいと思います。家を欲しいと願っている人のために、失敗する事なく良い住まいづくりのお手伝いをする、皆さんの夢を現実にするためにお手伝いをしてくれる心強い味方なのです。

 それでは、どういう仕事をするのか具体的に説明します
 

 
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 建築士の仕事

 しかしながら、建築士と言っても、いろいろなタイプの建築士がいます。住宅専門にやっている人、現場監督をやっている人、ビルを設計する人、そんな中から一人見つけるというのは、難しい事かと思います。その見つけ方は、後で説明するとして、ここでは、コンサルタント的な建築士、弁護士で言うと顧問弁護士のような建築士を説明します。


 建築士とは、住まいについてわからない人、不安な人へのアドバイザー、相談役

 顧問建築士の具体的な仕事としては、まず、あなた自身の将来のライフスタイル、欲しいと思っている家のイメージなどの話しをじっくりと聞いてくれます。それに対して、豊富な経験から的確な答えを出してくれます。そして、住まいづくりへの不安を取り除いてくれます。

 建築士は、ある程度の話しが聞けたら、住まいづくりへの提案をします。20年先、30年先を見越した将来のライフスタイル、夢、予算などからどういう家がいいのか提案します。注文住宅がいいのか、注文住宅ならこんな間取りにしたらいいとか、こんなデザインがいいとか、こんな工務店に頼めばいいとか、分譲住宅にするなら、こんな業者がいいとか、こんな間取りがいいとか、その家のチェックまでもしてくれて、最も良いと思われるアドバイスをします。


住まいの提案(プランニング)

 方向性が決まったならば、現在、将来のライフスタイルから、いろいろな提案をします。将来、バリアフリーを考えているならば、トイレ、浴室はこうした方がいいとか、二世帯を考えているなら、リビング・ダイニング、玄関をこうしたら親子二代うまくゆくとか、あなたの希望を含め、さまざまなプランを用意します。そして、建築士は、これまでの経験を駆使し、あなたのライフスタイルを図面化してゆくのです。また、どうしてもわかりにくい、イメージできないという部分を補うために模型をつくったり、パース(完成予想図)を描いたりもします。
 また、家づくりには、当然、予算というのがありますので、その予算に応じた概算見積書というのも作製したりします。


確認申請書類の代行

図面と並行してその建物が法律に適合しているかどうかの書類を役所に提出して審査を受けなければなりません。日本の場合、建物を建てる際に建築基準法をはじめ、さまざまな法律が定められており、その法律を無視しては建物を建てる事はできません。建物を建てるときには、必ず、事前に法律に適合しているかどうかをチェックするために確認申請書という書類を提出しなければなりません。
確認申請書は、本来は建築主が行うことになっているのですが、専門知識が必要で建築主ではできないので、建築士が代行するのが一般的です。


施工業者の決定

 確認申請が無事終了して、図面ができあがると、いよいよ工事の準備に入るわけですが、どの工務店に工事を依頼すればいいかとうのも良い家をつくるのに大きなポイントとなってきます。選定の条件は、いろいろあって、その工務店が良心的な工務店かどうかというのを見抜く眼も必要になってきます。一般の人では、なかなかわかりにくいのですが、その時に親身になってお手伝いするのも建築士です。
施工業者を決定するときに重要な要因になるのが、工事金額です。施工業者からは、必ず、見積書が提出されます。その見積書を見て、適正価格か、脱落はないか、重複はないかなど、さまざまなところから査定するのも仕事です。その他、過去の実績、情熱、技術など総合的に判断して施工業者を決定するお手伝いをします。


工事監理

 工事が始まり出すと果たしてその工事が図面、仕様書通りに出来上がっているか、手抜きなどはしていないか、何か問題は起こっていないかといろいろと心配がつきまといます。そのために、実際に工事現場に出向いて、図面・仕様書通りに出来ているかどうかをチェックするのが工事監理という仕事です。建築士は、定期的に現場に出向き、チェックしてその内容を建築主に報告します。そして、もし、万が一、不具合があった場合、是正指示を出します。もし、売建の住宅とか工務店に設計・施工の一括発注とかいう場合でしたら、監理だけ別に行う、第三者監理というのも行います。


メンテナンス

 工事が終了して、はい、これで任務が終わりましたというのではありません。工事が終了してからが、また、新しいお付き合いが始まります。いざ入居してみると、また、新たな問題が発生する場合もあります。設備の調子が悪い、建具の開閉が悪い、5年、10年たつと家も傷んできます。外壁を塗り替えたい、フローリングを張り替えたい。家族の構成が変わると、増築、リフォームも必要になってきます。その時に、また、相談に乗ってくれるのが建築士なのです。

 以上、簡単にその仕事をお話しましたが、それでは、その建築士がどこにいて、どうして探したらいいのでしょうか。住まいづくりをするにあたって、その建築士を探す事に情熱を注ぐ事が成功への大きなキーポイントとなります。


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 建築士制度

 ここで、その建築士というのがどういうものなのかを法律の立場から説明したいと思います。国民生活の向上、社会経済の成長、技術の進歩等が著しく、建築物においても量的拡大 ばかりでなく、大規模化、多様化、高度化、新技術の導入等が急速に進行し、それを背景に、昭和25年、建築士法が制定され、一級及び二級建築士が、また、昭和59年には木造建築士も誕生しました。


建築士法とは

昭和25年に建築士法が制定され、それにより設置目的、責任、使命、業務内容、処罰などが明確にされました。その最初の条文を抜粋します。


第一条〔目的〕
 この法律は、建築物の設計、工事監理等を行う技術者の資格を定めて、その業務の適正をはかり、もつて建築物の質の向上に寄与させることを目的とする。


第二条〔定義〕
この法律で「建築士」とは、一級建築士、二級建築士及び木造建築士をいう。


1.      この法律で「一級建築士」とは、国土交通大臣の免許を受け、一級建築士の名称を用いて、設計、工事監理等の業務を行う者をいう。

2.       この法律で「二級建築士」とは、都道府県知事の免許を受け、二級建築士の名称を用いて設計、工事監理等の業務を行う者をいう。

3.        この法律で「木造建築士」とは、都道府県知事の免許を受け、木造建築士の名称を用いて、木造の建築物に関し、設計、工事監理等の業務を行う者をいう。

 このように建築士法では、建築士を定め、その法律に基づいて建築士は、日頃から努力・研鑽しております。


建築士の種別

一級建築士が設計・工事監理を行わなければならない建築物 一級・二級建築士が設計・工事監理を行わなければならない建築物は、建築士法により以下のように定められています。

一級建築士 が設計・工事監理を行わなければならない建築物

一級・ 二級建築士 が設計・工事監理を行わなければならない建築物

一級・二級・ 木造建築士 が設計・工事監理を行わなければならない建築物

高さが13メートル又は軒の高さが9メートルを超えるもの

鉄筋コンクリート造、鉄骨造等で延べ面積が300平方メートルを超えるもの

2階建までの木造建築物で延べ面積が100平方メートルを超え、300平方メートル以内のもの

2階建までの木造建築物で延べ面積が60平方メートルを超え300平方メートル以内のもの

このように、建物により設計・監理できる建築士が分けられていますので、依頼する際に注意をする必要があります。


建築士の業務分野

 
先に説明しましたように、建築士は設計・工事監理に留まらず、その建築に関する知識を生かして様々な分野で仕事をしています。医者にも内科、外科、眼科とあるように、建築士にもそれぞれ、業務分野というものがあります。最初に住まいづくりを依頼する時に建築士の業務分野を理解した上で、誰に依頼するかを見極める必要があります。以下に業務分野を列記してみました。

建築企画・設計・監理(意匠設計)

建築主の現状、将来のライフスタイルより、建物のプランニング、デザインを行い、工事中の監理、入居後のメンテナンスまで一貫してサポートします。コンサルティング業務も行う場合もあります。家が欲しいと思った時には、ここの事務所を訪ねるのが良い。

構造設計

意匠設計事務所などから回ってきた図面をもとに、その建物が地震・台風などの自然災害などから守るために構造的に検討し、計算、図面化します。

設備設計

意匠設計事務所などから回ってきた図面をもとに、その建物の給排水・空調・換気・電気設備など、いかに快適な住環境をつくりだすかを設備の立場から設計します。

積算

意匠、構造、設備、外構を含めた建物の工事費用を算出し、建築主の予算に応じた提案、コスト管理などを行います。設計事務所では、概算見積、工務店では、その工務店における工事費用を積算します。積算を専門業務とする積算事務所もあります。

内外装、エクステリアデザイナー

店舗やエクステリアの色、形、空間のデザインのみを行う専門の人です。

工事現場監督・現場管理

主に施工会社の中でその工事が安全に順調にできているかどうかの工程管理をする。職人の段取り、現場指示など。

調査・診断・鑑定

建物の調査、診断などの鑑定業務を行います。

確認申請手続代理

役所などと打合せ、法規的なチェックを行い、各種の申請書類を代理提出します。

敷地選定等の企画・コンサルティング

その敷地に相応しい建物の企画・コンサルティングを行います。

研究・教育

高校・大学・専門学校などに従事し、建築をめざしている人に指導し、研究する。

行政

役所などで建築の指導、監督を行います。

 おおざっぱに建築士といいますと、以上のように分類されますので、自分がどういう事を頼みたいかを明確にし、それに相応しい人に頼むようにしなければなりません。


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 建築士の探し方

 

それでは、その建築士をどのようにして探せばいいのでしょうか。建築士とは、一生のお付き合いといっても言い過ぎではありません。良い住まいづくりのポイントは、自分にとって良い建築士を探す事です。良し悪しは、誰に頼むかで大きく変わってきますので、慎重になる必要があります。


信頼できる知人に紹介してもらう

最も確実な方法かと思います。お互いよく知っているので安心です。紹介者もその建築士との付き合い方を心得ていると思うので、良きアドバイザーになってくれると思います。


インターネットで探す

最近では、特に多いように思われます。建築士事務所の出しているホームページを見て、業務内容、過去の実績、また、最もフィーリングの合いそうな事務所にメールもしくは、電話にてアポイントを取り、実際に事務所に行って、いろいろと話しをしてみると良いでしょう。


行政が行っている公共機関で探す

各地方自治体の住宅相談窓口では建築士の紹介などもしてくれるところもあります。何人かピックアップしてもらって、実際に会って、気が合いそうであれば、お願いすればよいでしょう。また、最近では、インターネット上などで設計事務所を紹介してくれるようなシステムもあります。


いいなと思った建物のオーナーに紹介してもらう

自分の身近なところで、いいな、素敵だなと思った建物のオーナーにその建物を設計した建築士を紹介してもらいます。少々、勇気のいることかもしれませんが、良い方法だと思います。

雑誌などで紹介してもらう
本屋さんに行くと、いろいろな住宅雑誌が並んでいます。その中でいいなと思った建築士に連絡をとります。雑誌には、連絡先が載っていると思いますし、もし、わからなければ、出版社に問い合わせれば教えてくれます。


建築士会などの諸団体に依頼

建築士会は、建築士法の規定によって各都道府県ごとに設けられた公益法人で、建築士資格(一級・二級・木造建築士)を持つ個人(正会員)及び将来の建築士を目指す個人(準会員)、会活動をサポートする賛助会員(法人)で構成された資格団体です。各都道府県に設置されており、建築士の紹介システム、一般市民向けの相談窓口が設けられているところもあります。その他の団体として建築士事務所協会、建築設計監理協会などがあります。


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 設計とは 

建築士法では、「設計」とは設計図書を作成することとされています。設計図書とは建築工事実施のために必要な図面とその仕様書のことです。建築主の要望を施工するのに材料・構造・規模・形態・配置・性能・費用などについて計画して、図面化、文章化する事です。この設計図書が適切に作成されていなければ、その設計図書に基づいて行われる工事監理業務に支障が生じることとなります。安全で安心な建築物を建てるためには、建築士に設計を依頼し、適切な設計図書を作成してもらうことが必要といえます。

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 工事監理とは

「工事監理」とは、建築士の立場に立って工事を設計図書と照合し、工事が、設計図書のとおりに実施されていますかどうかを確認することです。この工事監理は、建築物の安全性等を確保するためには確実に実施されなければなりません。そこで、建築基準法では、工事監理者を定めなければならないと定めています。完了検査の申請の際には、申請書の中に、工事監理の状況を記載しなければならないこととなっています。したがって、建築士に工事監理を依頼し、その内容を報告してもらう必要があります。設計・工事監理に当たっては建築士会等の関係団体が標準契約約款を整備していますので、それを活用することが出来ます。


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 建築士による工事監理の業務内容


計意図を施工者に正確に伝えるための業務

 設計図書があるからといって、施工業者任せにしてはいけません。誰にでも勘違い、見間違い、読み違いがあるものです。建築士は、設計図書の内容を図面だけでなく現場などで的確に監督、職人に伝えます。


設計図書に照らして検討、承認する業務 

工事が進んでゆくと、設計事務所が作成した図面以外に施工業者が実際に施工するための図面を別に作成します。その施工図を工事が着手される前に設計図書と食い違いがないか、特に不具合などがないかをチェックします。


工事が設計図書通りであることを確認する業務工事が進むと、何かの間違いで図面と違う材料、仕様でやってしまう場合もありますので、建築士が実際に現場に出向き、図面・仕様書通りに出来ているかどうかをチェックします。


工事監理報告書・関係図書の建築主へ提出する業務

監理者は、監理の内容を建築主へ書類にて報告しなければなりません。もし、不具合があれば、どのような状態で、どのような措置をしたのか、その内容も報告する必要があります。


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第三者工事監理のすすめ

 最近では、施工不良などが原因で生じる欠陥住宅に関するトラブルが社会的に大きな問題になっており、マスコミでも報道されています。阪神大震災、中越地震においても多くの建物が倒壊したのは記憶に新しい事です。倒壊した原因を考えてゆくと、構造的な欠陥が多くあり、ずさんな施工が多くの原因でした。工事監理さえしっかりしておけば、尊い命を落すこともなかったと思われます。
身近なところでは、出来上がってすぐに雨もりがした、外壁にひびが入った、建具のしまりが悪くなった。また、思っていたイメージと違う、こんなはずではなかったと嘆いている人も多く見られます。

 本来、建築主は、建築士である工事監理者を定めてなければならないことになっているのですが、住宅に関しては、ハウスメーカーや工務店による設計施工の場合、自社内で済ましている場合が多いのです。自社内における監理の場合、予算が不足している場合とか、工事期間がない、人手がないといった場合ですと、どうしても職人任せになってしまい、見えない部分で簡略化(いわゆる手抜き)をしている事を知りながら、見過ごしてしまう事もあるのです。施工業者の中には、たとえ予算的に厳しくともきっちりと施工してくれる良心的な業者であることがあたりまえなのですが、そうではない事も事実です。工事監理が適切に行われていれば、事前に防ぐことが出来たケースも多々あります。

 第三者工事監理とは、建築主に代わり、契約書・見積書をチェックしたり、工事が設計図書通りに行われているか、仕様書通りに適切な工法・材料が使用されているか、材料・色彩を検討、工事代金の支払い時期を確認、追加・変更工事費用のチェックなどをします。こうすることにより、建築主にとって少しでも失敗をなくし、安心して、健康で災害に強い快適な住まいを手に入れる事ができます。


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建築士の費用 

 それでは、その建築士に仕事を依頼するには、費用はどれくらいかかるのでしょうか。
 昭和55年に建設大臣告示第1206号によりその基準が示されました。これは、設計・監理に必要な日数と経験年数により受け取ることのできる一日の任意の金額を乗ずることになってます。それによると、一級建築士の人件費は、一日あたり2万円から3万円くらいになります。それに経費、交通通信費などが加算されることになり、規模・構造などによっても違うですが、だいたい工事費の8%から12%とが、標準かと思われます。規模が小さくなると比率は、上がりますし、規模が大きくなると比率は、下がります。一般的に実施設計に入る前に相談という事になります。

 この金額が、人によっては、非常に高いものと思われるかもしれません。しかし、あなたと共に親身になって考えて、これから、10年、20年とお付き合いが続いてゆきますので、決して高いものではないと思われます。
 家づくりというのは、千差万別、全ての物件により違いがあり、個性があります。一概に物差しで計れるものではありません。建築士と呼ばれる人は、10年・20年、常に建築主の事を考えながら切磋琢磨、技術・感性を磨いてきた人達ばかりなのです。お金で割り切れるものではなくて、単に、スーパーで買物をするというわけにはゆきません。


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建築士事務所・設計事務所の訪問の仕方 

建築士を決めるために事務所を訪問するようにしましょう。事務所を訪問する事は、その人の仕事の取り組み方、考え方などがわかりますので、契約する前に必ず訪問するのが良いと思います。その時の訪問の仕方としては、

電話、メールなどでアポイントをとります。

 ゆっくりと話しができる時間帯を選びましょう。


いつも通りの普段着で気楽な気持ちで行きましょう

 建築士に仕事を依頼するという事は、プライバシーにかかわるの奥深いところまで話しをする必要があります。決して、隠し事はいけません。お互いリラックスして本音で話しができるよう、普段着で行きましょう。ただし、建築士には守秘義務がありますので、秘密は、絶対に外部に漏らすことはありません。


建築士の仕事への情熱を感じ取りましょう。

 建築士事務所は、実績のあるところも、駆け出しで全く実績のない事務所もあります。決して、見かけだけで判断してはいけません。話しに対して、本当にどれだけ、親身なって聞いてくれているか、仕事に対し、どのように取り組もうとしているのか、その真面目さ情熱を感じ取りましょう。



事務所の作品などを見せてもらいましょう。

 過去の仕事を見せてもらうこともその建築士の仕事ぶりを知るのに良い手段です。遠慮せずに見せてもらうようにします。


   ● 建築関係の図書類・写真集・作品集
   ● これまでの模型・設計図面・計画案
   ● 建築材料のカタログ類・サンプル類   など



ある程度の話しができたら、費用を聞いてみましょう。

 費用を聞くのは大事なことです。遠慮する事なく聞いて下さい。しかし、決して値段だけで高いとか安いとか判断しないように。


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建築士の実状とこれから 

 全国の建築士資格登録者は約84万人います。しかしながら、実際に仕事をしているのは、もっと、少なくて一級建築士で、17万人から20万人くらいと推測されています。その中で設計業務に従事していますものは何割にも満たないともいわれています。(設計従事者は推定85000人程度)。建築士事務所の登録数を考えると兵庫県だけで4500件程度です。
 建築物は資格を取ればすぐ設計ができるほどやさしい仕事ではありません。それなりの経験と実績がなければできるものではありません。資格は受験秀才なら比較的簡単に取れるものですが、(事実20代で取るものが多い)経験と実績は努力以外に得る道はない。資格を取ったら即開業というわけにはいかないのが現実です。

 
その昔、明治時代までは、建築士という考えもなくて、家をつくるとなれば、大工棟梁が自ら絵を描き、各職人を指図し、構造計算などもする事なくこれまでの勘により、建てていたものです。ところが、科学技術が進歩して建築材料、工法なども次々と新しいものができてゆき、社会が複雑になり、建築をとりまくさまざまな法律も定められ、昭和25年にそれらを専門にする建築士という専門職が誕生しました。その建築士は、毎年、2万人近くが免許を取得しています。資格を取得するのも難しく、一級建築士においては、合格率10%程度の狭き門です。しかしながら、まだ、医者や弁護士と比べると一般庶民からは認識度が低いのは事実と思います。

 
しかしながら、大きな災害は、容赦なく襲ってきて、倒壊した建物の犠牲になり尊い命が奪われています。時代に適応してゆくために法規が改正され、新建材・新工法が次々と生まれ、さらに便利に豊かになっているように思われますが、そのかわりにさまざまな弊害がでてきて、その対処法も必要になってきます。それらに、対応するためにも、これからは、建築士が切磋琢磨精進して良い住まい、良い環境を築き上げてゆかなければならないと思われ、大いに期待されているところです。

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