一戸建て住宅の耐震診断、耐震補強工事[神戸/大阪]

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耐震診断
 
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一戸建て住宅の耐震診断

一般診断の評価の仕方

 実際に現場において、どういう点を調査するのかご理解いただいた事と思います。それでは、現場で調査した事から、どのようにして診断評価をするのか説明いたします。
 この評価は、国土交通省住宅局建築指導課監修、財団法人日本建築防災協会「木造住宅の耐震診断と補強方法」に基づいて評価いたします。
 
一般診断法には、対象とする住宅の構法により方法1と方法2とがあります。
方法1: 壁を主な耐震要素とした住宅を主な対象とします。
方法2: 太い柱や垂れ壁を主な耐震要素とする伝統的構法で建てられた住宅を対象とします。この方法を選択するには、柱の太さが140mm以上あることを確認する必要があります

診断は、地盤・基礎と上部構造と大きく2つの項目に分けられます。地盤・基礎は、上部構造の評価に含まれませんが、地震時に注意すべき点を注意事項として指摘します。
上部構造は、建物の耐震性能を評価するもので、「強さ」、「耐力要素の配置等による低減係数」、「劣化度による低減係数」の3項目からなっています。これらを全ての項目を診断し、評点を算出、これらを掛け合わすことにより、上部構造評点を算出します。



上部構造における評点の算出の仕方

基本的な考え方は、上部構造評点=保有耐力/必要耐力の数値を算出し、その数値が以下の表にあてはめて判断いたします。

1.5以上
倒壊しない
1.0〜1.5 一応倒壊しない
0.7〜1.0 倒壊する可能性がある
0.7未満 倒壊する可能性が高い



必要耐力の出し方

その建物が地震に対して、どれだけの耐力が必要なのか、その必要な耐力の事を必要耐力といいます。
必要耐力 床面積
(m2)
× 床面積あたり
必要耐力
(kN/m2)
× 積雪用
必要耐力
(m2)
× 地域係数
Z
× 軟弱地盤
割増係数
× 形状割増
係数
床面積(m2) 各階の床面積を計算します。
床面積あたり必要耐力
(kN/m2
建物の階数別(平屋、2階建ての1階・2階)、建物の重さ別(軽い建物、重い建物、非常に重い建物)に分類し、対象となる建物がどこにあてはまるか決めます。

床面積あたりの必要耐力係数

対象建物 軽い建物 重い建物 非常に重い建物
平屋建て

0.28Z

0.40Z 0.64Z
2階建て 2階 0.37Z 0.53Z 0.78Z
1階 0.83Z 1.06Z

1.41Z

3階建て 3階 0.43Z 0.62Z 0.91Z
2階 0.98Z 1.25Z 1.59Z
1階 1.34Z 1.66Z 2.07Z

必要耐力は、基準法により地震力の算出方法に準じて算出します。
  軽い建物: 石綿スレート板(950)、ラスモルタル壁(750)、ボード壁(200)
  重い建物: 桟瓦葺 (1300)、土塗壁(1200)、ボード壁(200)
  非常に重い建物: 土葺瓦(2400)、土塗壁 (外・内)(1200+450)
  (   )内は想定床面積あたり重量(N/m2)


積雪用必要耐力(m2 多雪区域では、積雪深により、積雪1mのとき0.26(kN/m2)、積雪2mのとき0.52(kN/m2)を加算します。
地域係数Z 令第88条に規定する地震地域係数
 [1.0]・・・多くの地域が1.0。東京都、関東各県、静岡県、他
 [0.9]・・・北海道の一部、秋田県、山形県、新潟県、他
 [0.8]・・・北海道の一部、山口県、佐賀県、長崎県、他
 [0.7]・・・沖縄県のみ
地域により、係数がかわってきます。
軟弱地盤割増係数 地盤が著しく軟弱と思われる敷地の場合は、必要耐力を1.5倍します。
形状割増係数 2階建ての1階、3階建ての1、2階については、短辺の長さが4.0m未満の場合、その階の必要耐力を1.13倍します。

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保有耐力の出し方

既存建物が地震に対して、どれだけの耐力を保有しているか、その保有している耐力の事を保有耐力といいます。

保有耐力(Pd) 強さ(P) × 耐力要素の配置等による
低減係数(E)
× 劣化度による
低減係数(D)
強さ(P) 強さ(P) P=Pw+Pe 
Pw:壁の耐力PwΣ(C×l×f)  Pe:その他の耐震要素の耐力
C:壁強さ倍率  l:無開口壁の長さ  f:柱接合部による低減係数
C:壁強さ倍率 対象の建物がどの項目にあてはまるのか調査します。
間仕切壁、外壁の仕様別(下地材・仕上材、筋違、面材等)の壁倍率。
筋違・壁下地材両面の値の和とする。
合計値が9.8kN/mを超える場合は、9.8kN/mとする。
壁仕様が不明の場合は、C=1.96(kN/m)として代用

工法と壁強さ倍率

工法の種類 壁強さ倍率
kN/m
土塗り壁 塗厚5cm未満 1.7
塗厚5cm以上〜7cm未満 2.2
塗厚7cm以上〜9cm未満 3.5
塗り厚9cm以上 3.9
筋かい鉄筋9φ 1.6
筋かい木材15×90以上 端部金物あり 1.6
端部金物なし 1.6
筋かい木材30×90以上 端部金物あり 2.4
端部金物なし 1.9
筋かい木材45×90以上 端部金物あり 3.2
端部金物なし 2.6
筋かい木材90×90以上 端部金物あり 4.8
端部金物なし 2.9
木ずりを釘打ちした壁 1.1(1.1)
構造用合板 5.2(3.0)
構造用パネル(OSB) 5.0(3.0)
硬質木片セメント板 4.1(3.0)
フレキスブルボード 3.5(2.8)
石綿パーライト板 3.4(2.8〉
石綿ケイ酸カルシウム板 2.9(2.5)
炭酸マグネシウム板 2.8(2.5)
パルプセメント板 2.7(2.4)
シージングボード 2.0(2.0)
ラスシート 2.7(2.4)
モルタル塗り壁 1.6
窯業系サイディング張り 1.7(1.7)
石膏ボード張り 1.2(1.2)
化粧合板(厚5.5:大壁) 1.4(1.4)
構造用合板(非耐力壁仕様) 2.5(2.3)
化粧合板(厚5.5:真壁) 1.0(1.0)
 ※( )内は胴縁仕様の場合
l:無開口壁の長さ 無開口壁の長さのみ。
筋違においては、90cm以上を有効とする。
面材においては、60cm以上を有効とする
f:柱接合部による低減係数
端柱の柱頭・柱脚の種類による低減する。(但し、壁倍率、基礎の種類別)
接合部I 平12建告1460号に適合する仕様
  接合部II 羽子板ボルト、山形プレートVP、かど金物
  接合部III ほぞ差し、釘打ち、かすがい等(両端が通し柱の場合)
  接合部IV ほぞ差し、釘打ち、かすがい等

工法と壁強さ倍率

壁強さ倍率C 2.5kN未満 2.5以上4.0未満 4.0以上6.0未満 6.0以上
  基礎
I
基礎
II
基礎
III
基礎
I
基礎
II
基礎
III
基礎
I
基礎
II
基礎
III
基礎
I
基礎
II
基礎
III
接合部
I
1.0 0.85 0.7 1.0 0.7 0.35 1.0 0.6 0.25 1.0 0.6 0.2
接合部
II
1.0 0.85 0.7 0.8 0.6 0.35 0.65 0.45 0.25 0.5 0.35 0.2
接合部
III
0.7 0.7 0.7 0.6 0.5 0.35 0.45 0.35 0.25 0.35 0.3 0.2
接合部
IV
0.7 0.7 0.7 0.35 0.35 0.35 0.25 0.25 0.25 0.2 0.2 0.2

(2)2階建ての1階、3階建ての1階及び3階建ての2階

壁強さ倍率C 2.5kN未満 2.5以上4.0未満 4.0以上6.0未満 6.0以上
  基礎
I
基礎
II
基礎
III
基礎
I
基礎
II
基礎
III
基礎
I
基礎
II
基礎
III
基礎
I
基礎
II
基礎
III
接合部
I
1.0 1.0 1.0 1.0 0.9 0.8 1.0 0.85 0.7 1.0 0.8 0.6
接合部
II
1.0 1.0 1.0 1.0 0.9 0.8 0.9 0.8 0.7 0.8 0.7 0.6
接合部
III
1.0 1.0 1.0 0.8 0.8 0.8 0.7 0.7 0.7 0.6 0.6 0.6
接合部
IV
1.0 1.0 1.0 0.8 0.8 0.8 0.7 0.7 0.7 0.6 0.6 0.6

基礎I 健全な鉄筋布基礎またはベタ基礎
基礎II 健全でない(ひび割れのある)鉄筋布基礎またはベタ基礎、無筋布基礎、玉石基礎
基礎III その他の基礎

Pe:その他の耐震要素の耐力
在来軸組構法(方法1)の場合
  0.25*Qr 垂壁、腰壁、フレーム効果を考慮し必要耐力Qrの25%とする。
伝統構法(方法2)の場合
 独立柱1本毎に耐力を算定。柱小径、垂壁スパン、垂壁厚さにより耐力定義。
耐力要素の配置等による低減係数(E)
平面4分割法により配置のバランスを算定し、状況により低減する。
 通常値 : 1.0
 配置が不適切 : 0.3〜0.8
(床仕様により、さらに低減する)
 床仕様I:合板
 床仕様II:火打+荒板
 床仕様III:火打なし

耐力要素の配置等による低減係数(4分割法における充足率)

  X方向
1/4
0.00〜0.32 0.33〜0.65 0.66〜0.99 1.00〜
X向4/4 床仕様
0.00〜0.32 I 1.00 0.70 0.60 0.60
II 1.00 0.50 0.45 0.45
III 1.00 0.30 0.30 0.30
0.33〜0.65 I 0.70 1.00 0.80 0.75
II 0.50 1.00 0.80 0.75
III 0.30 1.00 0.75 0.75
0.66〜0.99 I 0.60 0.80 1.00 1.00
II 0.45 0.80 1.00 1.00
III 0.30 0.75 1.00 1.00
1.00〜 I 0.60 0.75 1.00 1.00
II 0.45 0.75 1.00 1.00
III 0.30 0.75 1.00 1.00

床仕様 診断項目 床倍率
I 合板 1.00
II 火打ち+荒板 0.63
III 火打ちなし 0.39
ただし表において、4m以上の吹き抜けがある場合には、床仕様を1段階下げる。

D劣化度による低減係数
(1-劣化点数/存在点数)
0.7未満となった場合は、0.7とする。
 劣化無し・・・1.0
 劣化大・・・0.7

注) 建築年数により、調査項目が増減する。  
 築10年未満
 築10年以上


老朽度の調査部位と診断項目(チェックシート)

部位 材料、部材等 劣化事象 存在点数 劣化点数
築10年
未満
築10年以上
屋根葺き材 金属板 変退色、さび、さび穴、ずれ、めくれがある 2 2 2
瓦・スレート 割れ、欠け、ずれ、欠落がある
軒・呼び樋 変退色、さび、割れ、ずれ、欠落がある 2 2 2
縦樋 変退色、さび、割れ、ずれ、欠落がある 2 2 2
外壁仕上げ 木製板、合板 水浸み痕、こけ、割れ、抜け節、ずれ、腐朽がある 4 4 4
窯業系サイディング こけ、割れ、ずれ、欠落、シール切れがある
金属サイディング 変退色、さび、さび穴、ずれ、めくれ、目地空き、シール切れがある
モルタル こけ、0.3mm以上の亀裂、剥落がある
露出した躯体 水浸み痕、こけ、腐朽、蟻道、蟻害がある 2 2 2
バルコニ一 手すり壁 木製板、合板 水浸み痕、こけ、割れ、抜け節、ずれ、腐朽がある 1 1
窯業系サイディング こけ、割れ、ずれ、欠落、シール切れがある
金属サイディング 変退色、さび、さび穴、ずれ、めくれ、目地空き、シール切れがある
外壁との接合部 外壁面との接合部に亀裂、隙間、緩み、シール切れ・剥離がある 1 1
床排水 壁面を伝って流れている、または排水の仕組みが無い 1 1
内壁 一般室 内壁、窓下 水浸み痕、はがれ、亀裂、カビがある 2 2 2
浴室 タイル壁 目地の亀裂、タイルの割れがある 2 2 2
タイル以外 水浸み痕、変色、亀裂、カビ、腐朽、蟻害がある
床面 一般室 傾斜、過度の振動、床鳴りがある 2 2 2
廊下 傾斜、過度の振動、床鳴りがある 1 1
床下   基礎の亀裂や床下部材に腐朽、蟻道、蟻害がある 2 2 2
合計      
一般の方が理解されるには、かなり難しいかと思われますので、診断員にご確認下さい。

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